2026年6月の診療報酬改定を受けて、当社にも医療機関の皆様から転院搬送体制に関するお問い合わせを多くいただいています。
この記事では、改定のポイントとなる「救急患者連携搬送料」の考え方と、民間救急・病院救急車を活用した病床回転改善のアプローチを整理します。
救急患者連携搬送料とは
救急患者連携搬送料は、救急搬送された患者を受け入れた医療機関が、地域の連携する医療機関へ転院搬送する、いわゆる「下り搬送」を診療報酬として評価する仕組みです。
三次救急など高度な医療機関に患者が集中する状況を緩和し、地域全体で救急患者を受け入れる体制づくりを後押しする狙いがあります。
2026年度改定のポイント
2026年6月の改定では、この連携搬送の評価が拡充され、対象となる搬送の形が広がりました。
特に注目すべきは、搬送手段として民間の患者等搬送事業者(民間救急)の車両を活用する場合も算定の対象となる設計になっている点です。
自院で救急車を保有していない、または救急車はあっても運転・乗務の人員が確保できない医療機関でも、外部の搬送体制を組み合わせることで下り搬送を実行しやすくなりました。
※算定要件・点数などの詳細は、最新の厚生労働省の告示・通知および地方厚生局の資料をご確認ください。
本記事は制度の概要をつかんでいただくための一般的な解説です。
医療機関にとってのメリット
- 病床回転率の改善:下り搬送を速やかに実行できる体制があると、退院・転院後に病床が空くまでの時間が短縮され、新たな救急患者の受入余力が生まれます。
- 医師・看護師の負担軽減:搬送のたびに院内スタッフが同乗して院外へ出る負担を減らし、診療に集中できる環境をつくれます。
- 連携先との関係強化:双方向の搬送体制が整うことで、地域の医療機関・介護施設との連携が円滑になります。
搬送体制のつくり方——3つのパターン
1. 民間救急への搬送委託:必要なときに搬送を依頼する形です。初期投資なしで始められます。
2. 病院救急車の運用委託:自院で保有する救急車の運転・乗務を外部に任せる形です。
当社では導入手続きの支援から日々の運用、安全管理体制の整備まで対応しています(救急車運用事業)。
- 救急救命士の院内常駐:救急救命士が院内に常駐し、救急外来の支援から転院搬送の乗務までを一体で担う形です(院内常駐型事業)。
どのパターンが適するかは、救急受入の件数、下り搬送の頻度、院内の人員体制によって変わります。
当社は契約医療機関での運用実績をもとに、病院ごとの事情に合わせた体制をご提案しています。
ご相談について
現在、改定を受けて多くの医療機関様からお問い合わせをいただいており、順次ご連絡を差し上げています。
体制づくりの検討はお早めのご相談をおすすめします。
お問い合わせフォームまたはお電話(0800-100-1228)にてお気軽にご連絡ください。
