民間救急とは、寝たままや車椅子のままでの移動が必要な方を、専用の車両でお運びする民間の患者等搬送サービスです。
119番の救急車が命に関わる緊急事態に向かうのに対して、民間救急は緊急ではないけれどご自身での移動が難しい方のための移動手段です。
「転院することになったけれど、寝たきりの家族をどうやって移動させればいいのだろう」
——そんなときに頼れるのが、この民間救急です。
この記事では、民間救急とは何か、119番の救急車と何が違うのか、どんな場面で使えるのかを、現場で搬送にあたる救急救命士がわかりやすく解説します。
民間救急とは
民間救急とは、ストレッチャーや車椅子が必要な方、医療的なケアを受けながら移動する必要がある方を専用の車両で安全に搬送する民間のサービスです。正式には「患者等搬送事業者」と呼ばれ、地域の消防機関から一定の基準(車両の設備、乗務員の講習修了など)を満たしていることの認定を受けて活動しています。
当社(株式会社パラメディック)もこの民間救急として、横浜を中心に転院搬送・入退院などの患者搬送を行っています。当社は横浜市消防局の患者等搬送事業認定(消救第925号)を受けており、車両には必ず救急救命士・看護師・救急隊出身者のいずれかが乗務します。他の民間救急業者や介護タクシー業者と比較して、医療サポートが手厚いのが特徴です。
なお「民間の救急車」「民間救急車」も、同じものを指す言い方です。呼び方が違うだけで、内容に違いはありません。
119番の救急車との違い
一番大きな違いは「緊急性」です。
- 119番の救急車:命に関わる緊急事態のためのものです。サイレンを鳴らして緊急走行し、直近の適切な医療機関へ搬送します。行き先や時間を指定することはできません。
- 民間救急:緊急走行はできず、サイレンも鳴らしません。しかし、医療管理を継続しながら移動できます。予約はもちろんのこと、今すぐ来てほしいというご要望にもお応えいたします。
つまり「今すぐ命を守るための救急車」と「緊急ではないけど、普通の車両では移動できない場合の民間救急」という役割分担です。緊急走行が必要な状態のときは、迷わず119番へ通報してください。
車両の見た目や装備の違いは、民間救急車と救急車の違いで詳しく解説しています。
急がない転院をどこに頼めばよいかは、緊急性のない転院搬送は、どこに頼めばいいですか?で整理しています。
介護タクシーとの違い
民間救急とよく混同されるのが介護タクシーです。
大きな違いは、対応できる患者様の状態と、乗務するスタッフの資格にあります。
介護タクシーは、ご自身である程度動ける方の移動を支えるサービスです。
これに対して民間救急は、寝たままの移動や、酸素・医療機器を使用中の方にも対応します。
詳しくは民間救急と介護タクシーの違いをご覧ください。
民間救急が使える場面
- 病院から病院への転院搬送
- 入院・退院時の移動(自宅⇄病院)
- 通院や検査のための送迎
- 介護施設と病院の間の移動
- 入院中の一時外出・一時帰宅への付き添い
- 結婚式への出席や思い出の地への旅行など、お出かけへの同行
当社ではストレッチャー・車椅子のままの乗車に対応しており、酸素・吸引器・輸液ポンプなどの医療機器を使用中の方の搬送も可能です。搬送には救急現場での経験を積んだスタッフが乗務し、移動中の状態観察と必要なケアを行います。
費用の目安と考え方
119番の救急車と異なり、民間救急は有料のサービスです。料金は搬送する距離や時間、乗務員の人数、使用する資器材などによって決まります。
当社は搬送料金と介助料金の2本立てで、時間制の明朗会計です。
病院から病院へ1時間以内で搬送する場合の計算例を含め、金額はすべてご利用料金のページで公開しています。
事前のお見積もりもお出ししています。
なお、民間救急の利用料金は原則として健康保険の対象外です。
ただし、医療機関の判断で搬送費用を病院側が負担する場合もありますので、まずは主治医やご担当の相談員にご確認ください。
民間救急の頼み方(依頼の流れ)
- お電話(0800-100-1228・24時間365日)または公式LINEでご相談
- 患者様の状態・日時・行き先などをヒアリング
- お見積もりをご確認のうえ、搬送日時を確定
- 当日、救急の現場を経験したスタッフが乗務する車両でお迎え・搬送
当日の急なご依頼にも対応できます。
「こんなときでも民間救急を使えるの?」といったご相談でも大歓迎です。
よくあるご質問
誰でも利用できますか
はい。病院からのご依頼だけでなく、ご家族やご本人からのご依頼も承っています。介護施設の職員の方からのご依頼も多くいただきます。
家族は一緒に乗れますか
ご同乗いただけます。人数は車両やお身体の状態によって変わりますので、ご相談ください。
どのくらい前に予約すればよいですか
日程が決まっていればお早めにご相談ください。当日の急なご依頼にも、空き状況によりお応えできます。
遠方への搬送もできますか
長距離の搬送にも対応しています。当社の車両は電源供給が可能なため、電源の確保を理由に救急車を使えなかった方の搬送実績もあります。
救急車を呼ぶべきか迷ったときは
命に関わる可能性がある、意識がはっきりしない、呼吸が苦しそう。こうしたときは、ためらわずに119番へ通報してください。民間救急は緊急の要請にはお応えできません。
まとめ
民間救急は、「緊急ではないけれど、普通の車では移動が難しい」方のための搬送サービスです。
転院・入退院・通院などでお困りの際は、お問い合わせページまたはお電話(0800-100-1228)からお気軽にご相談ください。
